作品の感想が月並みなことしか書けない私の理由
人に作品や商品を紹介するとき、または紹介されたものを評価する際に必要になるものが感想です。この感想を人に上手く伝えることができれば、作品の良さや、あわよくば作品を紹介してくれた人を立てることができます。
しかし、私は作品を評価するとき、基本的に面白かったかそうでないかという感想が一番に浮かんでしまい、そこからの発展が苦手です。しかも、どこが面白かったかを言うにも時間がかかってしまいます。
要は感想を言うのが下手なのです。その苦手を克服するためにブログを書いているのですが、なかなか進歩しません。
感想が上手く書けない例
例えば、最近読んだ漫画で感想を言えないでいるのが『賭ケグルイ』です。
賭ケグルイ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
- 作者: 河本ほむら,尚村透
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2014/10/22
- メディア: Kindle版
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この漫画は学園全体にギャンブルが蔓延っており、成績もギャンブルで決めてしまう。その学園の中に、一人の女子高生が転校してくるところから話が始まるギャンブル漫画。
感想を書こうとする私の脳内プロセス
まず、浮かんだ感想は「面白かった」というもの。ただ、そのあとが続けられません。どこが面白かったかと聞かれると、主人公がギャンブルで勝つところでしょうか。
ただそれだけだと、他のギャンブル漫画と何ら変わらない感想になってしまいます。
では他のギャンブル漫画との差異はどこかとなると、主人公が女子高生であるくらいしか浮かびません。ただ、女子高生がギャンブラーなのが面白いかと言われれば、直接の要因にはなっていません。じゃあなにが面白いんでしょう?
と、ここまで考えたところで感想の行き詰まりがにじみ出てきているのを感じることができると思います。
この行き詰まりを打開するには、話を膨らませる的確なツッコミが必要となるのですが、悲しいことに私にはないようです。
感想をアウトプットするのが上手な人は自分なりのモノサシを持っていて、それに合わせて話しているだけ。けれども、そのモノサシが独特であるため、聞いている人も楽しむことができる。
その独特のモノサシを磨き上げた人は、批評家と呼ばれる存在になるのでしょう。
感想が書けないのはモノサシが少ないから
私はそこまで立派な感想を言いたいわけではありません。ただ、面白いか否かのモノサシ以外が欲しいだけなのです。
しかし「感想 書き方」と検索しても、出てくるのは構成や小手先のテクニックばかり。
確かに、感想のモノサシは自分で見つけるものですから、ネットで探してもないのは当たり前だと思います。
しかし、あなたが感想を書けないのは、モノサシが無いからだよということを伝えてあげるだけでも、私のように苦しむ人が少なくなるはずです。
原因の一つに、感想の引き出しが少ないこともあることを知ってもらえれば、何故か読書感想文が書けずに苦しむ小中学生が減るのではないでしょうか。
問題は私はその対処法を知らないことです。とりあえず、プロの書評を多く読めばいいのでしょうか。同じ作品に触れても、感想は真逆であったりもしますからね。いいアイディアかもしれません。
褒めるモノサシを持っていない
もう一つ考えられる理由は、褒めるモノサシを持っていないからでしょう。
自分でいうのも何ですが悲しいことに、難癖つけるモノサシなら豊富なんです。
この二つの記事は個人的に好きで、当時楽しく書いた記憶があります。その理由を考えてみたところ、作品が気に入らなかったからではないかという結論に至りました。
「面白くない。なぜなら〜」につながるモノサシは豊富にあるようで、「キャラクターが気に入らない」「世界観が活かせていない」「ストーリーがありきたり」といろいろ浮かんできます。このモノサシを活かせるから、楽しく書けたのでしょう。
一方、作品を褒める言葉は全く浮かびません。不思議なくらい浮かびません。
このことから、褒める技術を伸ばせば感想も書けるのではと考えています。まあ、そんな上手くいくとは思っていませんが、褒められないのは今後の人生においてマイナスですから、感想を改善する枠を超えて何とかしたいところです。
さいごに
ぐだぐだと書いてしまいましたが、結局何が言いたかったのか。
感想って書くの難しいよねということです。
人に作品の良さを伝えるためには「面白かった」だけでは物足りないですし、人の心を動かすことができません。そこで、人に感想を伝えるために面白かった以外のモノサシを探すことになるのですが、なかなか見つからないものです。
このモノサシを見つけられたら、作品の見方も変わる気がするんですけどね。