良い人生を送りたいなら目標なんて立てる必要がない『仕事は楽しいかね?』
『仕事は楽しいかね?』を読みました。
この本をざっくりと説明しますと、出張の帰りに、大雪のため空港のロビーに足止めされた「私」の悩みを、高齢で高名な実業家のマックスが答えていくという物語仕立ての内容になっています。夢をかなえるゾウみたいな感じです。
昨日の本が残念であっただけに、とても良かったです。読んでいてワクワクしました。どう良かったのか?私の心に何を与えてくれたのか?それを今回は紹介したいと思います。
Photo:creativity By databoxtr
目標なんていらない
この世にあるビジネス書には、「目標を立てよ」と書いてあることが多いです。目標をテーマにして一冊書かれていることもありますね。
目標を立てる理由は、人生の目的が明確になり良い努力をすることができるといったことや、どれほど目標まで到達したのかという進歩の度合いを測ることができます。このようにメリットがあるのです。ですが、この本では目標なんて立てる必要がないと言っているのです。
その理由の一つは、仕事に対する目標を変えなかったことで、チャンスを逃しかねないということです。極端な話ですが、将来メジャーリーグで活躍できるような選手が子供の頃に立てた「学校の先生」という目標を変えなかったら、どう思いますか?
目標に対して責任をもっていていいと思うかもしれませんが、同時にせっかくのチャンスを勿体無いとも思うでしょう。目標を立てることは、良いことでもありますが悪いこともあります。特に長期の目標はその悪い影響を受けやすいのです。
二つ目の理由は、こういったことが書かれています。
「たいていの人は、マンネリ化した生活から抜け出すために目標を設定する。だけど、いいかい、今日の目標は明日のマンネリなんだよ」
毎日の出来事とは違うことがしたくなって目標を立てるケースも多いですが、それも長期の目標にしてしまえば、マンネリ化してしまいます。例えば1年間のうち150冊本を読むという目標を立てたとしても、一ヶ月もしてしまえば本を読んでいることが日常化してしまっているのでマンネリ化していると感じるようになるでしょう。
目標を立ててもマンネリ化するだけだと主張しているマックスでしたが、一つだけ目標にしているものがあるそうです。それは、明日は今日と違う自分になるという目標です。
明日は今日と違う自分になる
毎日、より良くなろうと生きていくという目標です。とても大変そうですよね。
でもこの目標を見た時、私はとてもワクワクしました。この本を読み終えた時、どうしたら自分がもっと良くなるかなと考えて始めていました。毎日がマンネリ化していたことを無意識で感じていたのかもしれません。
さて、この目標を達成するためには、試していかなければいけません。試行錯誤を繰り返しながら、あれこれやってみる必要があるでしょう。何回も様々な試してみなければ、今日と違う自分になることは難しいですからね。
そういえば、こんな言葉が描かれていました。メモ書き程度に残しておきます。
『試してみることに失敗はない』
人は試すことが大好き
ホーソーン実験というものがあります。これは、工場の生産高がどんな変化が原因で増減するのかを突き止める目的で行われた実験でした。しかし、この実験の結果は変化するものが何であれ生産高が増しました。実験としては原因を突き止めることができなかったので失敗です。
このことから何が言いたいのかといいますと、この実験は失敗してしまったものだけれども、試してみることに失敗はないということです。
この失敗した実験からもわかったことはあります。それは、人は自分から進んで実験に参加するほど試すことが大好きで、何もない状態を一気に変えたら、なにか凄いものが手に入るということです。
本書でマックスもこう言っています。
「たぶん、試すという喜びがあるからこそ、僕は仕事を続けてるんだろうな。そして、みんなにも一緒にそれを参加してもらうことで、僕はありとあらゆるチームのかなめになっている。チームのモットーはつねにこれ。”なにか新しいことに挑戦しよう”」
私は試すことに喜びを見出すことができるのでしょうか? それはこれから試すことをしていかなければわからないことでしょうが、試すことに喜びを見いだすことができるようになれば、昨日得ることができなかった行動する勇気を得られるかもしれませんね。
まとめ
始めにも書きましたが、読んでいてとてもワクワクしました。物語仕立てになっているからか、頭に残りやすかったです。この本の目標を見てから、私も早速昨日の自分とは違うことをやり始めています。正直、楽しいです。
人生がマンネリ化していると感じている人にはおすすめの一冊です。
- 作者: デイルドーテン,Dale Dauten,野津智子
- 出版社/メーカー: きこ書房
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