のほほん感想録

本の感想や学んだことを主に書いてます。ビジネス書から小説、漫画までいろいろ読んでます。最近はゲームや株主優待も取り上げてます。

人を動かすストーリーを作るために、日々行うべき4つのこと

プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える」を読みました。

この本では、ストーリーを活用することで人を動かすことができるようになるということが主に書かれていました。では、どのようなストーリーが人を動かしやすいのでしょうか。

 

人を動かしたいときに役に立つのは、次の6種類のストーリーです。

1. 「私は何者か」というストーリー
2. 「私はなぜこの場にいるのか」というストーリー
3. ビジョンを伝えるストーリー
4. スキルを教えるストーリー
5. 価値観を具体化するストーリー
6. 「あなたの言いたいことはわかっている」というストーリー

 

この6種類のストーリーがありますが、大切なのは1と2です。この2つのストーリーを話すことで、自分が信じるに値する人間だと伝えなければなりません
そのうえ、信頼させてから人を動かすには、相手に自分はどのようなメリットがあるのかビジョンを伝えたり、聞き手の頭のなかに新たな価値観を入れて考えさせるためのストーリーを話していく必要があります。

 

しかし、このような人を動かすようなストーリーを簡単に作ることはできません。魅了するストーリーを見つけて話すには、訓練する必要があるでしょう。
そのため今回は、人を動かすストーリーを作るために、日々行うべき4つのことを紹介したいと思います。

Photo:Writing the Night Away By:Poet for Life
Photo:Writing the Night Away By Poet for Life

 

自分の中にあるストーリーを探す

 ストーリーを語るときの一番の目的は、自分はどういう人間なのかを示すことです。信頼性を上げるには、相手が自分のことを知っているかどうかですので、知ってもらうための手っ取り早い方法は、自分を表すストーリーを話すことでしょう。

 

失敗談でも成功談でも、何でも構いません。これまでの人生でどういう出来事が繰り返されてきた結果、今の自分になったのかを話すといいでしょう。
例として挙げるなら、今の仕事を選んだ理由や自分の人生が変わったきっかけなどが良さそうですね。

 

しかし、人に語れるほど立派なエピソードなんてないよ!という人もいらっしゃると思います。私もそうです。

そのような人でも必ず魅力的になるストーリーがあるそうです。感情を揺さぶる出来事や、感情が原因で起きる出来事は、ことごとくストーリーになるので、好きなことや嫌いなこと、喜び、怒り、悲しみ、憎しみなど感情が大きく動くエピソードを探すといいみたいですね。

 

例えば、友達に恋人を取られて怒りのあまりに丑の刻参りを実行しようと思った。けれども、祖父が「人への憎しみは何も産まない」と言っていたことを思い出し、どうにか怒りを捨てて祝福することにした。そのことがきっかけで、元恋人よりも良い人と付き合うことができたので、今は誰に対しても怒りや憎しみを持たないようにしている。

みたいなストーリーからも、どのような経験をした人間なのか知ることができますし、教訓もわかるような気がします。

 

他の人にストーリーを語ってもらう

 人の心を動かすストーリーは、自分の物でなくても構いません。素晴らしい素質を持っている人や見事な業績を成し遂げた人がいれば、その人からストーリーを聞き出しましょう。

 

人からストーリーを聞き出すには、まず自分からストーリーを話すと相手もそれに応えるように話してくれます。例えば、自分の思い出話をすると、相手も思い出話を始めるといった経験が皆さんもあるかと思います。そのような要領で行きましょう。

 

また、ある研究によりますと、他の人とストーリーを披露しあうと、幸福感が高まり、心拍数と血圧が下がるようです。ストーリーを話し合うのは、健康にも良いみたいですね。

 

本や映画を観る

 ストーリーはいたるところに転がっています。本を読んだり、映画を観たりして得たストーリーを話すのもいいでしょう。

例えば、桃太郎のお伽話から仲間の大切さや正義の大切さを伝えることができるでしょうし、浦島太郎から困っている人を救うと見返りがもらえるということを説くこともできるでしょう。

 

経験したことだけが必ずしもストーリーになるわけではありません。経験したことのほうが説得力は増すかもしれませんが、事実でも寓話でもいかに相手を納得させられるかが鍵となるでしょう。

 

実際に話してみる

ストーリーを作ることができたら、実際に話してみることが大切です。新しいストーリーを初めて語るときは、聞き手に聞かせるためだけではなく、自分のストーリーを磨くためにもなります。

実際に話してみることで、こういう順番で話したほうが伝わりやすかったとか、この話をしている時が聞き手の食いつきが良かったから、これを中心に話そうなど改善点が見えてきます。

 

そして、日々練習を積んでおけば、トーク力を無意識レベルに定着させられるので、いざ必要になったときにすぐ活用することができるようになります。後で、こう話せばよかったと後悔することはなくなるでしょう。

 

著者おすすめのトレーニング

実際に会話をする際に、どのようなトレーニング方法が効果的かといいますと、著者は笑わない人を微笑ませることを一番好んで行っているようです。

これを試みることで、ストーリーを語る技能とストーリーを探す技能の療法を同時に磨ける。なぜなら、自分がストーリーを語るのと同じくらい、相手にストーリーを語ってほしいと水を向けることも多いからだ。

 笑わない人を微笑ませることは難しいですが、それができるようになるとコミュニケーション能力も上がるように感じますね。得られるものが多そうです。

 

 まとめ

  1. 自分の中にあるストーリーを探す
  2. 他の人にストーリーを語ってもらう
  3. 本や映画を観る
  4. 実際に話してみる

 今回はストーリーを作るための方法を書きましたが、この本の本質は、どういう場面で、どのようなストーリーを話すことによって、どのような効果があるのかが書かれているということです。本書を読むときは、そこも注目して読んでいただきたいと思います。

 

プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える

プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える

  • 作者: アネット・シモンズ,Annette Simmons,池村千秋
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2012/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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