「学問のすすめ」から学ぶリア充のすすめ
前に「学問のすすめ」について書きましたが、今回は「学問のすすめ」のある一編に注目して書きたいと思います。
まあ、半分くらいはこのタイトルが書きたかっただけとも言えますが。
人望の必要性
学問のすゝめの第17篇のタイトルが、「人望と人付き合い」となっていまして、その内容は人望がなければ何も出来ないから、人望を得るように努力しようねということが記されています。
どうして人望がなければ何も出来ないのかといいますと、この人間世界で住んでいくにおいて、誰かに何かを頼まれることは避ける事ができないからです。上司から仕事を頼まれたり、友達からお願いごとをされたり、子供が親からお使いを頼まれたり、といろいろあるでしょう。
このような誰かからの頼まれごとをされるには、頼んでもいいと思える人望がなければ誰からも頼まれず、言ってしまえば役に立たない人間となってしまいます。
そのため、人から信頼されるには人望を得る必要があります。この人望の多い人間が、巷で有名なリア充*1なのではないかと私は思うのです。
さて、そろそろ本題に入りましょう。今回のトピックは、「『学問のすすめ』から学ぶリア充のすすめ」ということですので、人望を得ている人間(リア充)になる方法を3つ紹介したいと思います。
言葉について勉強しよう
身近な人に自分が思ったことをただちに伝えるには、言葉以上に有力なものはない。
人に考えをすぐに伝えるには、話すことが一番でしょう。今はLINEとかTwitterなど、文字で考えを伝えることが手軽にできるようになってきていますが、それでも直接あって話すことのほうが伝わるのが早いです。
会話は、素早く手軽にできるコミュニケーションツールですが、正しく考えを伝える語彙がなければ、「何言ってんだこいつ」と思われてしまいます。逆に語彙が豊かだと正しく伝えることができるでしょう。
例えば、友達との会話で、面白かった出来事を淡々と話すよりは、どういうところが面白かったのかをわかりやすく表現力豊かに話したほうが、面白さが伝わりますし、この人と話していて楽しいなと思われるはずです。そのためには、語彙を増やして上手に人に伝える技術が必要があるでしょう。
お笑い芸人も多くの言葉を知っているからこそ、様々なバリエーションのあるツッコミやボケができて面白いのです。言葉や伝え方って大事ですよ。ヤバイだけで会話成立してませんか?
見た目の印象も大事
表情・見た目を快くして、一見してただちに人に嫌な感じを与えないようにすることが必要である。
もし店員さんに話しかけたいとき、ムスッとした顔をしている人と、笑顔でいる人のどちらが話しかけやすいでしょうか。私は笑顔でいる人のほうが話しかけやすいのですが、みなさんはいかがでしょう。多分同じ考えだと思います。
第一印象は、会って数秒で決まります。朝から晩まで笑顔を作っているのは辛いですが、コミュニケーションを取るときには笑顔でいたほうが良い印象を与えられるでしょう。福沢諭吉は、表情を玄関に例えてこう言っています。
ニセ君子のまねをして、ことさらに渋い顔をするのは、戸の入り口に骸骨をぶら下げて、門前に棺桶を置いているようなものだ。
誰もこんなところなんか近づきませんよね。
交際はどんどん広げよう
人間多しと言っても、鬼でも蛇でもないのだ。わざわざこちらを害しよう、などという悪い奴はいないものだ。恐れたり遠慮したりすることなく、自分の心をさらけ出して、さくさくとお付き合いしていこうではないか。
ネットの世界では、鬼も蛇もいるような気がしますが、これはリアルでの話ですし、ネットといえど全員が害を与えようとしている人ではないはずです。心優しい人も多いです。
つまり福沢諭吉は、気楽に様々な人とコミュニケーションを取ろうよ、と言っているのでしょう。所詮人と話すだけなのだから気負う必要はないよと。
確かに、初対面の怖さ以上に新たな交際の喜びは大きいですから、交際を広げないのは福沢諭吉からすると勿体無いと感じているのでしょうね。コミュニケーションなんて重く見ずに適当でいいのかもしれません。
最後に、学問のすすめを読んで一番感銘を受けた言葉を引用して締めさせていただきます。
人間のくせに、人間を毛嫌いするのはよろしくない。
*1:ここでは、リアルの生活が充実している人のこと