ブルーライトと正しく付き合えば体への悪影響なく、むしろ健康になれる!?
近年、スマートフォンの普及などで注目されているブルーライト。眼精疲労の原因になるなど、あまり良いイメージがありません。
そんなブルーライトは、目以外にもどのような身体への影響があるのでしょうか。
身体への影響が知りたくて、坪田一男著『ブルーライト 体内時計への脅威 (集英社新書)』を読みました。
本書は、ブルーライトと体内時計の関連性が主だったテーマになっています。
ブルーライトは、私たちの身体にどのような影響を及ぼしているのか。ブルーライトはデメリットしかないのか。そして、どのようにブルーライトと付き合っていけばいいのか。そのようなことが書かれています。
今回は、ブルーライトについてと私なりのブルーライトの正しい付き合い方を書いていきます。
ブルーライトとは何か
ブルーライトとは何でしょうか。
皆さんは、パソコンやスマートフォン、ダブレット端末から放たれる身体に悪影響をおよぼす光だとお思いかもしれません。私も本書を読むまでは「ブルーライト=悪」だと思っていましたが、実際は悪ではないようです。
そもそもブルーライトとは、波長が380~500ナノメートルの青色の光のことです。可視光線の中では強いエネルギーを持っています。
そのため、ブルーライトを放つパソコンやスマートフォンを長時間見ていると目に大きな負担をかけてしまいます。この悪影響がピックアップされていたため、ブルーライト=悪のイメージが定着してしまいました。
しかし、強いエネルギーを持つブルーライトは、身体に対してある重要な役割を果たしている光でもあります。
その重要な役割というのは、体内時計を整える役割です。
ブルーライトと体内時計の関係性
私たちの身体は、眼の網膜に強く明るい光が入ってくると朝だと感じ、光の量が減ると夜だと感じます。同時に、睡眠を促すメラトニンの分泌が、光の量に合わせて行われます。この分泌が、朝になったら目が覚めて夜になると眠くなるという、体内時計に一役買っています。
そのため、朝起きたらすぐに日光を浴びたほうがいい理由は、体内時計をリセットできるからなんですね。寝起きに日光を浴びると目覚めが良いのは、気持ちだけが理由ではなかったようです。
この体内時計は、光の中でもブルーライトに反応するようで、夜にブルーライトを長時間浴びると朝と勘違いし、メラトニンの分泌を抑制してしまいます。
つまり、就寝前にスマートフォンを使用してしまうと、メラトニンの分泌が抑えられ眠気が飛んでしまうのです。眠れないからといって、スマートフォンやパソコンを使用すると余計に眠れなくなり、体内時計も徐々にずれてしまいます。
体内時計を整えるのも乱すのも、すべてはブルーライトが原因です。ブルーライトとは正しく付き合っていく必要があります。
ブルーライトとの正しい付き合い方
私なりの正しい付き合い方は、主に以下の二つです。
- 就寝1時間前はスマートフォンを使わない
- 日中、健康をイメージしながら積極的に太陽光を浴びる
少なくともこの二つを守っておけば、ブルーライトの悪影響を避けられるはずです。
就寝1時間前はスマートフォンを使わない
就寝1時間前はスマートフォンを使わない理由は、上記の通りメラトニンの分泌を抑えてしまうからです。
せっかく疲れた身体が眠る準備をしているのにもかかわらず、それを無視してスマートフォンを使うのは身体に悪影響です。
著者もスマートフォンのブルーライトによる影響をこのように述べています。
光の強さや照度は、「逆二乗の法則」といって距離の二乗に反比例する。(中略)
スマホの場合、パソコンよりさらに目から近い距離でじっと見つめるため、ブルーライトの影響もより大きくなるということを、ぜひ覚えておこう。
もし、就寝1時間以内でインターネットに繋げなければいけなくなったら、パソコンを使用します。
著者も述べているように、パソコンは目とディスプレイの距離が離れるため、身体への負担がスマートフォンを使うよりも減るはずです。本来ならばブルーライトの光源から離れることが一番ですけども。
そして、できればベッド付近にはスマートフォンは置かないほうがいいでしょう。手に取りやすい位置にあると、つい使ってしまいます。
止めようと思っていても、癖でメールチェックをしてしまうのです。そして、そのまま就寝前のネットサーフィンを勤しんでしまいます。経験談です。
そんな不慮の事故を避けるために、私はベッドから離す+機内モードにしています。これで万全です。
就寝前にインターネットにとらわれない時間ができたので、読書や音楽を聞く時間が増え、リラックスした状態で床に就くことができています。
日中は太陽光のブルーライトを浴びる
日中ブルーライトを浴びる理由は、体内時計を整えることと、精神的にも良い影響があるからです。
メラトニンの摂取と明るい照明を浴びることのどちらが良い健康効果があるのかという実験が行われました。この結果は、明るい証明を浴びるほうが良い効果があるようです。
実験結果を見る限り、メラトニンの摂取は睡眠障害の改善には効果的だが、認知症を予防するには、昼間明るい光をあびるほうがずっと効果的であることが分かる。
また、うつには明るい光のほうが圧倒的に効果的なようだ。
「今日は気分が乗らないな」という日は、日光を浴びると元気になるようです。確かに、曇りや雨の日よりは、晴れの日のほうが前向きでいられる気がします。
上記の実験結果を信じて、通勤、通学中にエネルギッシュな自分をイメージしながら日光を浴びてみると、よりエネルギーが湧いてくるかもしれません。
私は、積極的に太陽光を取り込もうとする松岡修造をイメージしながら、日光を浴びるようにしています。太陽光と松岡修造の相乗効果で、元気になっている……ような気がします。
一番は、日中に運動することなんですけどね。運動不足解消も兼ねて休日にジョギングでもすれば、より健康的になれそうです。
まとめ
ブルーライトは、付き合い方を間違えれば私たちの体内時計を乱し、それがうつや体調不良、肥満につながりますが、正しく付き合えば、健康的な毎日を送ることができます。
上記の対策は、私の意見も混じっているので、ぜひ、本書を読んで自分に合ったブルーライトとの付き合い方を見つけてみてください。