仕事が辛い人が読むべき 『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)を読みました。
読んだ理由は、巷で評判になっていたことと、もし仕事を辞めるか死ぬかを選択するほど追い詰められたときに備えてです。現時点で私自身が劣悪な労働環境にいて、生死の選択肢に迫られているわけではありませんが……まあ備えあれば憂いなしといいますから。
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由とは
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由というタイトルにも書かれている問いへの答えは、本書の最初の20ページに書かれています。これはおそらく著者が言いたいことの全てだと思います。
本書の内容は以下のような感じ。
過酷な労働環境によって正しい選択をできなくなってしまった労働者は、その状況から解放される選択肢として死を選びかねません。だから、心身共に追い込まれる前に会社を辞めるなりメンタルクリニックに行くなり、正しい行動を取って自分をケアしようというもの。
上記の考え方は非常に大事で、私も本書を読む前から「サラリーマンは身体が資本」というモットーで、心身に深い傷を負う前にケアをしてきました。
例えば、特に理由はないけど有休を取得したり、仕事が終わってなくても無理に終わらせる必要のない仕事ならば定時で帰宅したりなど。これでもケアしきれない場合になれば、仕事を辞められるように常に経済的な余裕を持つなど備えはしてあります。
結局、会社のために身体を壊しても、会社は完治まで保障してくれるはずもなく、どうせ次の労働者を育てるだけです。それならこちらも自分を守るために最大限務めなきゃいけないわけです。
だからドラクエ休暇やスプラトゥーン休暇とかどんどん取るべきだと思うんですよね。
本書の目的の一つは読者を共感させること
ほかの漫画の部分は特に心がひかれませんでした。最初の20ページを掘り下げた内容が描かれている印象です。
ただ掘り下げた内容もエピソードを追加したくらいで、著者のメッセージは冒頭から変わりません。私としては、本書を読む前から同じ考えだったので、特に真新しい情報や考えがあったわけではありませんでした。
しかし辛い状況にいる人が共感できるように様々な観点からアプローチをしているので、本書を読んで救われる人は多いかもしれません。共感して過労死を自分のことだと思わせなければ心には響かないので、多くの人に著者が伝えたいことが伝わるといいなと思います。
仕事は誰かやる
個人的に一番響いたエピソードとしては、仕事を残して誰がやるという考えではなく、仕事を残したら誰かやるの精神が大事というものです。
自分の代わりなんてどこにでもいます。総理大臣や大統領ですら、いろいろな人が務めているのだから、それよりも影響力のない仕事が唯一無二の仕事であるわけがありません。仕事を辞めても誰かやるの精神で生きましょう。
最後に
本書を読んで少しでも救われる人が増えることを願います。政府が働き方改革を謳い始めてはいますが、浸透するのはまだまだ先でしょうから、自分の手で働き方を変えるしかありませんね。
まずいつもより10分早く退社することから始めませんか?