のほほん感想録

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不気味な訪問者の目的とは?『ザ・ゲスト』

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『ザ・ゲスト』を観ました。

観ようと思ったきっかけは、サプライズの監督ということと、「この訪問者には、想像を超えた裏がある」というキャッチコピーに惹かれたからです。

 

あらすじ

戦死した息子ケレイブの家族の家に、ケレイブの友人を名乗り軍を除隊した青年デヴィッドが現れる。

このデヴィッドは、軍を除隊した後その足で家に訪れたり、家に何日も泊まったり、と目的が分からない。本当にケレイブのことを話すためだけに来たのだろうか、デヴィッドの目的とは?

 

とこんな感じのあらすじです。

これから書く感想はネタバレありですので、興味のある人は先の文章は見ずに映画の視聴をオススメします。

 

 

感想(ネタバレあり)

デヴィッドの目的は、ケレイブから託された家族を守るために、除隊後すぐに家族の元を訪れました。そう、後半の殺戮モードになるまでは、家族を本気で守ろうとしていた普通のイケメンで性格も良い好青年だったのです。

 

しかし、長女のアナに素性を怪しまれ、軍隊がデヴィッドを消すために特殊部隊と戦い始めたあたりから、デヴィッドは殺戮モードになってしまいました。この殺戮モードは、自分の身に危険が及ぶと周囲の関係者を皆殺しにするようにプログラムされたものです。そのためデヴィッドは本能的に皆殺しにしてしまいます。

 

もし、アナが素性を確かめる行動を取らなければ、デヴィッドが殺戮モードにならずに、ケレイブの変わりに家族を守っていくハートフル映画になっていたかもしれません。

 

いや、そんなことはないですね。
よく考えてみると家族のトラブルを解決するために、父親の上司を殺し、弟ルークのいじめっ子を痛めつけ、武器商人と仲間を殺し、アナを悪に引き込もうとする彼氏を殺人犯の罪を着せるなど、殺戮モードになる前からヤバイことをやってました。


まるで暴力の化身です。
さらに人心掌握にも長けており、デヴィッドの宿泊に反対していた父親を次のカットでは、受け入れて共にお酒を飲んでいました。


また、デヴィッドの様々な悪事に気づいていてもルークは、友達だから黙っているとデヴィッドに告げていたので、心のどこかでは信頼しているようにも見えました。
これが子ども向けなら、この後家族のピンチにデヴィッドが助けに行き、ハッピーエンドとなるはずです。

ですがお分かりの通り、デヴィッドは家族をも皆殺しにしようとしてしまうのでした。


そして最後のシーン、消防士に扮したデヴィッドが学校から出てくるシーンですが、あの後の姉弟は殺されると思います。

学校から出てくる時のデヴィッドの眼つき、あれは殺戮モードの目です。デヴィッドがルークに刺された直後は人間に戻ったように見えましたが、またプログラムによって戻ってしまったのでしょう。

 

私の中ではバッドエンドですが、面白かったので清々しいバッドエンドでした。

 

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