失敗というのは、人間誰しもしたくないと思うことですが、失敗を一回もしないで生きていくことはできないものです。特に仕事では失敗は避けられません。一度や二度、忘れられない仕事の失敗談を持っているのではないでしょうか。
人は失敗に対して悪いイメージを持っているので、失敗を直視できなかったり失敗を隠してしまったりしがちです。
失敗とは、マイナスの結果をもたらすものですが、うまく活かすことができれば、将来は大きなプラスの結果をもたらす可能性を秘めています。また、失敗をそのままにしていると更なるマイナスの結果を引き起こすことになりかねません。
そのため、今回は『失敗学のすすめ』から失敗を正しく伝える方法を紹介したいと思います。仕事の失敗を次に活かすステップにもなるはずです。
失敗を記述する
失敗を後世に伝えようとしたときに、正しく伝わらなければ失敗を活かして使うことはできません。それどころか曖昧な失敗情報を伝えられたことで、混乱してしまう恐れもあります。良かれと思って伝えた情報が悪影響を与えてしまいかねません。
では、どのように失敗を伝えるのか。失敗を後世に伝えていくには文書化して残すことが一番なので、記述で伝えていきます。
しかし、ただ失敗を羅列させるのではなく、失敗情報を「事象」「経過」「原因」「対処」「総括」の項目ごとに書いていくと、問題が整理されて失敗の中身が見えてきます。理解が深まるかわかりませんが、例に寝坊による失敗を添えました。
事象
まずは、今からどのような失敗情報を書いていくのか一目でわかるように、タイトルにざっくりと失敗を書き、続けてどのようなことがあったのか事象を書きます。
事象
先週の日曜日、7時に起きる予定だったが、9時に起きてしまった。いわゆる寝坊である。
経過
次に失敗体験の経過の記述です。どのように失敗が進行したのか、失敗の内容がわかる箇所をできるだけ詳しく書いていきます。
経過
普段目覚まし時計で起きているので、7時に起きるには目覚まし時計をセットしておかなければならないが、日曜日であったためにセットしていなかった。そのため、7時に目覚めることなく9時に起きてしまった。また、前日の夜にアルコールを摂取していた。
原因
どうして失敗が起こったのか原因を書いていきます。しかし、正確な原因を書く必要はなく、その時点でどう思ったのかという主観的な推定原因でかまいません。これがヒントになって、意外な真相が明らかになったり、新たな発見ができる可能性があるからです。
原因
日曜日に目覚まし時計をセットするのはイレギュラーなことだったので、セットし忘れていた。前日にお酒を飲んだことで眠りが浅くなってしまい、いつもよりも長い睡眠時間を取ってしまった。
対処
失敗に際してどのようなことをしたかという対処についての記述です。場合によっては、失敗を起こす前の対処の記述も必要になります。
対処
前日にお酒を飲むことで寝坊することも考えていたが、今まで寝坊したことがなかったのでいつも通りの量を飲んでいた。9時に起きてしまった後は、仕方ないので予定していたことを諦めた。誰かと会うわけではなく、自分のみが関わることだったので寝坊しても大きな影響はなかった。
総括
その失敗がどのような内容だったのか総括を書きます。失敗から何かを学ぶことが目的ならば、直接の失敗原因だけではなく、その背景にある原因や精神的な問題など全体を総括しなければわからないものを見つけ、記録していかなければなりません。
ただ、私の失敗は総括と言えるほどの立派な記述はしていませんので、ご了承ください。
総括
7時に起きる予定だったが、目覚まし時計をセットしていなかったために9時に起きてしまった。日曜日で自分のみが関わることだったので、大きな影響はなかったが、もし平日だったり誰かと約束していたときに寝坊することは許されない。
休日でも早く起きる予定があるのならば、お酒を飲む前に目覚まし時計をセットしておくべきであり、お酒の量も抑えるべきだった。また、休日にも平日と同じ時間に起きていれば、体が勝手に起きてくれるようになるはずなので、今後は平日も休日も同じ時間に起きることを努めるべきなのかもしれない。
まとめ
失敗から学べることは多いので、何事も失敗してもそのままにせず問題を明らかにしたほうがいいでしょう。日常の失敗ならば、ブログのネタにもなるので失敗を記述するのは書く側にとっても読む側にとっても良さそうですね。