誰か正しい日本語の学び方を教えてください 「文章力の基本」
Photo:Writing By Simon. viewfinding.
「文章力の基本」を読みました。
文章の書き方に不安を抱えている人や、文章を読みやすくしたいと思っている人におすすめです。基本的な文章の書き方から、感情が乗った文章の書き方まで書いてありますからね。
自分では正しいと思って使っていた日本語が、間違っていたこともわかりましたのでとても参考になりました。
さて、今回はこの本の中に記されていた言語感覚について思ったことを書きます。本の内容についてはあまり触れていないです。
正しい「てにをは」
この本の第二章が「自然な正しい表現で書く」というタイトルでして、正しい日本語の文法について約60ページにわたって書いてあります。この第二章には「てにをは」の正しい使い方も書かれています。
その「てにをは」を扱っているトピックの一節にこう書かれていました。
普段我々は、無意識に身につけた感覚で、「てにをは」を使い分けています。
この一節の通り、私達はいちいち理屈に基づいて意識的に使っているわけではありません。今までの生活で体に染み付いた「てにをは」を、文章に応じて使い分けているはずです。
この体に染み付いた日本語というのが私の心に引っかかったのです。
体に染み付いた日本語
体に染み付いたというのは、普段自分で使っている言葉や聞いている言葉で「てにをは」を使い分けていることになります。テレビで聞いた日本語を使っていたりしますよね。
しかし、もし私達が使っている言葉や聞いている言葉、見ている言葉が間違っていて、この本のように正しい日本語が記されている本を読んでも、自分の日本語の間違いに気がつかなくなったとき、正しい日本語に矯正することができるのでしょうか。
正しい日本語に矯正しようとしても、文法的に間違った日本語は、既にこの世の中に蔓延しているでしょう。インターネットの文章は間違った日本語が多いでしょうし、今はアナウンサーも間違った日本語を使うと聞きます。
だとすると、正しい日本語はどうやって学べばいいのでしょうか?
誰か正しい日本語の学び方を教えてください
日本語の文法書を読むといっても、身に付けるには難しいでしょう。暗記にしても多大な時間と労力がかかります。それに世の中は間違った日本語で溢れていますから、すぐに戻ってしまいそうです。
それならば、書き言葉を使っている本や新聞を読めばいいのでしょうか。プロですから正しく使っていると思うのですが、少し疑ってしまいます。
また正しい日本語を子供に教えるときは、どのような方法があるでしょうか。やはり本を読ませることがいいのでしょうか。
ただし本が唯一の学び方ならば、活字離れをした子供達は、正しい日本語を身につけられなくなってしまいます。もう少し簡単に学べる媒体があるといいのですが……
そう考え始めると、身近な物から正しい日本語を学ぶ方法がわからなくなってしまいました。特に、子供でも正しい日本語を身につける方法です。
子供が身につけられるなら汎用性が高いと思うので、誰か良い案持ってませんかね。
結局、正しい日本語ってなんでしょうね。間違った日本語が誰も違和感を感じなくなった時、それが正しい日本語になるのでしょうか。
まあ言葉も時代とともに変わっていく生き物ですから、変わっていくことは仕方ないことでしょう。
ただニュースピークのように、国家の思想に反することを表現できなくなるまで語彙が減るのならば問題ですが。
- 作者: 阿部紘久
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