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のほほん読書感想録

本の感想や学んだことを主に書いてます。ビジネス書から小説、漫画までいろいろ読んでます。

『高校生からわかる「資本論」』で学んだマルクスの資本論

教養

『高校生からわかる「資本論」』を読みました。著者はニュースのわかりやすさに定評のある池上彰さんです。本書は、文章が難解だと言われている資本論の分かりやすい解説が書かれております。

 

 とても濃い内容だったので、気になった内容について全て触れていくと、相当長い記事になってしまいかねません。そこで、今回は資本論を要約した文章の解説を書こうと思います。紹介というよりも読書メモですね。

 

資本論の要約と説明

資本論を要約すると、以下の通りです。

人間の労働があらゆる富の源泉であり、資本家は、労働力を買い入れて労働者を働かせ、新たな価値が付加された商品を販売することによって利益を上げ、資本を拡大する。
資本家の激しい競争により無秩序な生産は恐慌を引き起こし、労働者は生活が困窮する。労働者は大工場で働くことにより、他人との団結の仕方を学び、組織的な行動ができるようになり、やがて革命を起こして資本主義を転覆させる。

 

これで理解できるのならば、この後の解説を書く必要はありません。しかし数カ月後にこの要約だけ見なおしたときに、私は理解できるか自信がないので、解説を載せておきたいと思います。

 

 

人間の労働があらゆる富の源泉であり、資本家は、労働力を買い入れて労働者を働かせ、新たな価値が付加された商品を販売する

 労働があらゆる富の源泉である理由は、そもそも商品を作り出すには労働が必要だからです。

作物を収穫するにも人の手で収穫しなければいけませんし、機械を造るにしても労働が必要になります。価値のある商品を生み出すには、必ず労働が必要であることに気づいたマルクスは、労働によって商品の価値が決まると考えました。そして商品の価値はお金に変えることができるので、労働の価値をお金に変えることもできます。つまり商品=労働=お金という式が成り立ちます。

ここまでが、労働があらゆる富の源泉である説明です。

 

次に、資本家は、労働力を買い入れて労働者を働かせ、新たな価値が付加された商品を販売するの説明です。

資本家は、資本をもっと増やしたいと思っている人間です。資本を増やすには、労働力を使って商品を生み出すか、存在している商品に新たな付加価値を付けて売りだす必要があります。

例えば、労働力を使って小麦粉を作り出したとします。これだけでも価値はありますが、その小麦粉を使ってパンにすることで付加価値がつき、小麦粉よりも高い価値が付きます。こうして労働力を使うことで、商品の価値を増やしていく事ができるのです。まあ、当たり前ですよね。

 

 

 資本家の激しい競争により無秩序な生産は恐慌を引き起こし、労働者は生活が困窮する。

 資本家は、金儲けのために資本家同士で激しい競争を始めます。その激しい競争には付加価値を付けること以外にも、労働者を徹底的に働かせ、より安い商品を生み出すことも始まるでしょう。

安い商品というのは、商品の価値が下がっているということです。商品の価値が下がるということは、労働力の価値も下がるということですから、労働者の賃金の低下に繋がります。

つまり、過度の生産は、商品の価値を下げ、労働者の価値も下げるのです。

 

会社のためにサービス残業などをして一生懸命働いているのに、その働きが自分の自分の価値を下げることに繋がっているなんて切ないですね。

 

 

労働者は大工場で働くことにより、他人との団結の仕方を学び、組織的な行動ができるようになり、やがて革命を起こして資本主義を転覆させる。

 労働者を大工場で働かさせるほうが機械や工場を一つに集中させることができるので、資本家は多くの利益を生み出すことができます。そのうえ、大勢で働くことで、やる気を刺激し能力を高めることができるのです。

 

そして、大工場で働いている大勢の労働者は、他人との団結の仕方を学び労働組合を結成し、ストライキなど組織的な行動ができるようになり、団結した多くの労働者が、やがて革命を起こして資本主義を転覆させます。

 

ここまでがマルクスが書いた資本論の簡単な流れです。

 

まとめ

資本主義の仕組みとして、資本家同士で競争し勝った企業が資本を独占し始めます。勝った企業は労働者を多く働かせることになりますが、大勢の労働者が団結することで資本に負けない力を得るので、資本主義が転覆してしまう可能性がある。とマルクスは言っています。

 

 だから組織した労働者が、資本主義を超えた新たな主義ができることをマルクスは願っていたのですが、組織した労働者が革命を起こすことはなく、ソ連や中国では労働者ではない人間がトップに立ち、国家が労働者を管理する社会主義が生まれてしまいました。

マルクス主義と言われていますが、マルクスもこんなことになるとは思っていなかったのではないでしょうか。

 

 

最後に

最後に資本論に書かれている資本主義がもたらしたデメリットを書いておきます。

  • 派遣切り
  • サービス残業
  • ワーキングプア
  • 過労死
  • 失業者の増加
  • 格差社会

資本主義だとどうしてこのデメリットが発生するのか、気になる方はぜひ読んでみてください。

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」

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