のほほん感想録

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知識だけではダメ!これからの教養に必要な「4つのC」

Photo:2010-01-10_14-49-17-LR00016 By:jeff_golden
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池上彰の教養のススメ」を読みました。この本は、東京工業大学のリベラルアーツセンターに所属している3人の先生が、東工大の学生との授業を通じて教養の必要性について講義したものを文章化したものです。そのため、内容は理系向けになっていますが、文系や社会人でも得るところの多い本です。

 

その中に、知識としての教養ではなく、これからの教養に必要な「4つのC」について書いてあったので、その「4つのC」を紹介したいと思います。

 

コミュニケーション

コミュニケーションから全てのアクションは起こるのです。

 頭では様々な意見を持っていたとしても、それを口に出さなければ、それは意見とは言いません。インプットするだけでなく、アウトプットもしていかなければ考えた意見は無駄となりますし、アウトプットしたからこそ、新たな意見が生まれてくることもあるでしょう。

伝えることは大切なことです。生きていくうえで、他人と関わらないことは考えられませんので、コミュニケーションは必要不可欠でしょう。

 

今日の就活は、コミュ力至上主義と巷で馬鹿にされていたりしますが、いくら頭が良くても、その頭で考えたことを伝えられないならば意味がありませんから、コミュ力重視する企業の気持ちもわかります。

 

コミットメント

社会に対して、積極的にコミットメントする、参加する、関わっていかなければ、真の教養人とはいえない。

たくさん本を読んで、知識を得るだけの教養は終わりました。今は、その教養を活かして社会に貢献していかなければいけません。「状況分析はできるが、その現状にはかかわらない」という人は、文章を見る限りでも使えなさそうなのが伝わってきます。

知識を社会に活かそうとして初めて、あなたの身につけた知識が教養になります。ですから知識を活かせそうな場面には、積極的に参加していきましょう。

 

クリエイション

今は情報を貯めこむだけが教養ではなく、次に何を生み出せるかが問われます。

先ほどのコミットメントと共通していますが、情報を貯めこむのではなく、その情報を活かして新しいものを創り出していかなければいけません。

 

例えば、マッキントッシュを生み出したスティーブ・ジョブズは、大学を中退して起業しました。ジョブズが唯一大学できちんと学んでいたものはカリグラフィーだったそうです。カリグラフィーとはレタリングをペンひとつで正確に美しく書いていく手法です。いわばペンを使った書道でしょうか。

この役に立たなそうなカリグラフィーという教養が、フォントやユーザーインターフェース、製品を美しく使いやすいデザインにするよう追求したジョブズに影響を与えていたのです。

 

教養はすぐには役に立たないものですが、貯めこんでおくことで発想を豊かにし創造力をもたらしてくれます。

 

ケア

正答ではなく、なるべく誰もが傷つかないで、最良の結果を円滑に見つけてこうとすること。

 つまり決められた枠組みの中で正しい答えを見つけるよりも、現実的で最良の答えを出せるかどうかが実社会では求められます。正論だけ言っていてもダメだということです。

この能力を身に付けるには、女性と付き合い、現実社会では答えを求めるだけではなくコミットして、その問題に飛び込んでいく必要があることに気づく必要があるようです。要は女性と付き合う経験が大切だということですね。

 

そのため東工大の学生には、是非とも女性と付き合ってほしいと書いてありました。逆を言えば、女性と交際した経験がないと、真の教養を身に付けたとは言えないということでしょうか。

 

まとめ

これからの教養に必要な4つのCは

  • コミュニケーション
  • コミットメント
  • クリエイション
  • ケア

 

知識を得ただけの教養は時代遅れということですね。

 

池上彰の教養のススメ 東京工業大学リベラルアーツセンター篇

池上彰の教養のススメ 東京工業大学リベラルアーツセンター篇